世界名作探訪

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モンテ・クリスト伯③ 仇敵たちとの再会

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ブログを始めて4回目の投稿となりますが、こんなに文章を書くのが大変だとは思いませんでした。読んだばかりの本ならすぐに書けるかと思いましたが甘かった!もう一度最初から読み直す羽目に・・・。

 

それと文章の手直しに時間がかかります。なるべく完結な文章にしようと心がけているのですが、ついつい長くなってしまうんですよね。全体のストーリーを保ちながら、どの部分を省略するのか試行錯誤です。毎日アップしている人はどうやっているんでしょうか?本当に感心してしまいます。

  

でも今日も頑張って書きますよ。モンテクリスト伯第三巻(岩波文庫版)です。

 

◆あらすじ

 

1・アルベールの誘拐

 フランツはモンテ・クリスト伯がモンテ・クリスト島で出会った”船乗りシンドバッド”であることに気づきます。ところが伯爵はそのことに何も触れようとしません。不信に思いながらもフランツは伯爵の申し出を受け入れ、謝肉祭の馬車を借りることにします。

  

謝肉祭の狂乱の中フランツとアルベールは馬車に乗り込み町を行きかいます。その最中アルベールは田舎娘に扮した女性に心を奪われ、二人で会う約束を取り付けます。有頂天になるアルベール。ところが彼女はベッポという名の少年で、山賊ルイジ・ヴァンパの手先だったのです。

 

アルベールは山賊に誘拐されてしまいます。フランツのもとにルイジ・ヴァンパから身代金を要求する手紙が届きますが、手持ちの金はありません。フランツはモンテ・クリスト伯に助けを求めます。彼ならヴァンパと知り合いであり、アルベールを助けることができると考えたのです。伯爵はフランツが自分とヴァンパの関係を知っていたのに驚きますが、アルベールを救出することを了承します。

 

二人が山賊のアジトに赴くと、ヴァンパは伯爵の友人を誘拐してしまったことを謝罪し、アルベールを解放します。モンテ・クリスト伯のおかげでアルベールの命が助かったのです。

 

フランツは伯爵が山賊と関わり持っていることに懸念を抱きますが、命を助けられたアルベールは伯爵に心酔するようになります。そして彼をパリ社交界に紹介するため、三か月後にパリで再会することを約束するのでした。

 

2.パリへ、そしてフェルナン、メルセデスとの再会

モンテ・クリスト伯は約束通り3か月後にパリのアルベール邸を訪れます。アルベールの父親モルセール伯は、息子を山賊から助けてくれたことに対し感謝の意を示しますが、この男こそダンテスを牢獄に送るきかっけとなった男フェルナンだったのです!

 

続いてアルベールの母親メルセデスが現れますが、彼女はモンテ・クリスト伯の顔を見るなり青ざめてしまいます。彼が昔の許嫁ダンテスではないかと気づいたのです。そして息子にモンテ・クリスト伯には用心するようにと忠告し、深い物思いに耽るのでした。

 

3.ヴィルフォールの秘密

モンテ・クリスト伯はパリ近郊のオーティユに別荘を買います。ところが家来のベルツッチオはその別荘の名を聞くだけで戦慄してしまいます。実はかつてこの屋敷には検事総長ヴィルフォールが住んでおり、ベルツッチオは彼を殺すため屋敷の庭に忍び込んだことがあったのです。ベルツッチオはヴィルフォールから冷たい仕打ちを受けたことがあり、彼をに憎んでいたのでした。ベルツッチオはヴィルフォールの命を狙いナイフで襲います。ヴィルフォールは一命をとりとめましたが、土の中に隠した箱をベルツッチオに見られ、奪われてしまいます。

 

ベルツッチオが箱を持ち帰ると、中には生まれたばかりの赤ん坊が入っていました。この子はヴィルフォールが不倫相手(のちのダングラール夫人)に産ませた子供で、彼は不義の子を殺し、庭に埋めようとしていたのです。

 

後にベルツッチオと義理の姉アスンタは赤ん坊を引き取りベネデットと名付けて育てます。ところがこのベネデットは悪魔のような少年に成長し、育ての親であるアスンタを焼き殺して家を出てしまうのでした。

 

4.ダングラールとの再会

モンテ・クリスト伯は銀行家として名を成したダングラールのもとを訪ねます。伯爵は自分の財力を見せつけた上、無制限貸出を申し出て銀行家を驚かせます。

 

またダングラールの妻エルミーヌは彼女の自慢の馬が厩舎にいないのに気づきます。彼女は明日ヴィルフォールの妻エロイーズに馬を貸すことになっていたのですが、今朝破格の値段で買いたいとの申し出がありダングラールが彼女に黙って売ってしまたのです。夫婦喧嘩になりますが、実はその馬を買ったのモンテ・クリスト伯でした。伯爵はエロイーズに馬を返し、彼女からも信頼を得ます。

 

5.ヴィルフォールとの再会

翌日ヴィルフォールの後妻エロイーズは溺愛する息子のエドワード一緒にエルミーヌから借りた馬で出かけますが、馬車は暴走しモンテ・クリスト伯の黒人奴隷アリに助けられます。

 

ヴィルフォールは妻と息子を救ってくれたお礼を告げにモンテ・クリスト伯の屋敷を訪れますが、モンテ・クリスト伯の傲慢な態度に驚きます。彼は一つの野心を持っておりそれは神の摂理を実現することだというのです。(ヴィルフォールには分かりませんが、これは罪あるものに復讐を遂げることを暗に示しています。) 

 

その言葉を聞きヴィルフォールは自分の父親ノワルティエの話をします。かつてボナパルト派として権勢を握った人物でしたが、中風にかかり全身不随になっていたのです。ヴィルフォールは父親が神のおきてに背いたため、その罪として罰を落とされたのだと話し、モンテ・クリスト伯の屋敷を後にするのでした。

 

◆感想

ようやくモンテ・クリスト伯の登場ですね。計算に計算を重ね、モルセール家、ダングラール家、ヴィルフォール家に入り込もうと画策します。でもいくら何でも誰もダンテスだと気付かないのは不自然ですよね。さすがに元カノのメルセデスだけは気づいた様子ですが「だったらダンナのフェルナンに教えてやれよ!」と突っ込みたくなります。復讐の鬼が家族に迫っているんだから。

 

それとモンテ・クリスト伯は初対面であるはずのダングラール、ヴィルフォールに、ありえないような失礼な発言を連発します。もちろん根底に深い憎しみがあるのですが、どっちが悪人だかわからないような場面もあり、主人公に感情移入しにくいのです。

 

 モンテ・クリスト伯の部下に対する態度もブラック企業並みです。伯爵の命令を受け、アリが命を懸けてエローイーズとエドワードの親子を助けたのに、エロイーズがお礼を言おうとすると「お褒め言葉やお礼でアリを甘やかさないでください」「あれは私の奴隷なのです。私に仕えることがあれの義務です」「あれの命は私のものなのです」ってちょっとひどすぎだろー!と思います。ベルツッチオに過去のいきさつを白状させる場面もいじりながら楽しんでいるようですね。

 

なんだか変なキャラに変身してしまった旧ダンテスことモンテ・クリスト伯。いろいろ突っ込みながら楽しめるのも、この小説の魅力なのです!

  

 今日はこの辺で。

 

モンテ・クリスト伯〈3〉 (岩波文庫)

モンテ・クリスト伯〈3〉 (岩波文庫)